海を越えてけ、オタクのソンムル
わたしの母は学生時代にNHKで放送していた洋ドラマ「大草原の小さな家」にどハマりしたらしい。周りの友達で見ている人はおらず、ネットもない時代、心の中にはこの想いを誰かに伝えたい気持ちが燻っていた。
そこで母は、と思い立った…
「制作会社にファンレター送ろう!!!」
しかも、放送しているNHKじゃなく、大元の、アメリカの制作会社に。英語もままならないのに、である。しかし、すでにそんなことは母に関係なかった。英和辞典を片手にエアメールを書き上げ投函した。
「今考えるとひどい英語だったけど、あれ本当に楽しかったのよ〜!」と懐古しつつキャッキャする母を見て、当時キングオブネガディブ陰キャオタクのわたしはその行動力にビビってしまった。本当に親子か?ってぐらい性格も好みも合わないので…。
でも母よ、ごめんなさい
あなたの子は、韓国語できないのに、推しに韓国語で手紙を書いてしまいました。送ってしまいました。
…やっぱり親子は似るんですかね。呪縛か?
ということで、今回は、前回記事に引き続き、推し活の話です。
前回は、ファンが団体でお金を出し合い差し入れなどをするサポートについての話でしたが、今回は…
個人が推しにファンレターやプレゼント(ソンムル)を渡す方法についての話です!
前回に引き続き、俳優キムソンギュさんの2021年センイルソンムルを送った時の記録になります。
とはいえ、こういうことをするのは初めてで、偉大な先人たちの残したブログ記事などを参考にしながら発送作業をしました…。そもそも送っていいものなのかも最初はわからなかったぐらいの人間なので。あまり参考になる部分はないかと思いますが、来年もやり方忘れて困らないように、あとおんなじものを贈ってしまわないように個人的な備忘録として残しておきます。
①プレゼントを選ぶ
一番楽しいし一番悩んだ時間です。
今回、私はピローミスト(枕に振りかけるといい匂いがする安眠ミスト)とグラニフの服を数枚プレゼントしました。
選んだ理由としては、忙しい俳優さんが寝る時にリラックスできて、またお仕事を頑張ってほしいと言う気持ちと、そんぎゅさんが過去に「寝るときにアロマキャンドルを焚いていてベッドに燃え移って危なかった」(!?)と言っていたのをインタビューで読んだので、安全に使えるものを…と思い選びました。まあ、「犯罪都市」撮影の頃なので、もう3年ぐらい前の話なんですけどね。あと翻訳アプリ頼りで読んだので間違ってたらごめんなさい!とにかくあなたが無事でよかったよ!!
服は、せっかくなら日本でしか取り扱いがないメーカーで使いやすいものを…と思いグラニフを選びました。
すっごい高いわけでも安いわけでもないので気兼ねなく使ってもらえるし、日本のオタク界隈では稽古着や部屋着として推しに贈っている方が多いということで参考にしました。あとは本人のインスタや過去の写真を見まくって好みを分析する日々…。引かないで…無害だから…ただの人畜無害なオタクだから…。
結果、シンプルだけどちょっとデザインに遊び心があるものを2枚と、ネタとしてかわいいに全振りしたデザインのものを1枚贈りました。(本人が前に猫ちゃんのイラストのTシャツ着てたりしてたからいけると思った)
国際郵便で送る場合は、禁制品や航空危険物ではないかどうかも確認しましょう。
②事務所に許可をとる
プレゼントはソンギュさんの所属する芸能事務所「SARAM entertainment 」宛に送ることになります。お手紙だけならば大丈夫ですが、プレゼントを送る場合には事前にその意思を事務所に伝えておく必要があるっぽいです。ソンギュさんの場合、ペンカフェにプレゼント等の送りかたについて案内があったので、参考にしつつ事務所にメールを送りました。
・日本からプレゼントを送っても平気か
・コロナの影響で荷物が届くまでの日数が読めないが大丈夫か
という二点について問い合わせると、日本からでも送ってもらって大丈夫ということと、事前に、送る俳優名、大体の時期、物品、連絡先を教えて欲しいという回答が来ました。わたしの拙い韓国語にも関わらず、丁寧に対応してくださったスタッフさんに感謝です…!
なお、SARAM entertainment のファンサポート案内はこちら。
(内容的には団体でのサポートの案内になりますが、問い合わせ先等が書いてあるので参考に…)
③お手紙を書く
プレゼント類を発注して届くのを待つ間に一緒に送るお手紙の内容を考えます。
私の韓国語の能力は全部papago頼みなのですが、翻訳アプリだけではニュアンスが違ったり、ネイティブの使わない表現になったりしてしまうので、辞書やネット検索を駆使してなるべく自分で文章を組み立てました。それをpapagoにぶっ込んで変な表現になっているところをなおして…ということを繰り返しました。韓国語ちゃんと勉強しよう……。
あと、日本から突然送られてきた荷物に何入ってるかよくわからないし、ピローミストなどは一見どう使うかもわからないかもしれないと思ったので、不審がられないように使い方などを韓国語に訳したものを一緒に送りました。必死な人畜無害アピール。
この作業もとても大変でしたが、韓国語の勉強もなるし、やっぱり推しに想いを伝えようと四苦八苦している最中はめちゃくちゃ楽しいんですよね、オタク。
でもふとしたときに、自分何書いてんだと虚無顔になってしまうので、書いた内容は頭から消しました。(記録として翻訳アプリにメモは残した)
今回使って分かったんですけど、SARASA dry、めっちゃいいペンですね。マジですぐ上から消しゴムかけてもビャッとなりません。あのビャッのために今まで何枚便箋を無駄にしたことか。ただ水には弱いので注意。
④梱包する
今回はEMSで送る予定だったので、とにかく割れなくて濡れても大丈夫な強い梱包を目指しました。
梱包には、めっちゃ必死で作業風景がいっさい写真に残ってないので、わかりにくい説明にはなってしまうのですが…
1 ピローミストとTシャツはそれぞれメーカーのギフトボックスに入れ、それを透明袋に入れてその上からプチプチで包む。
2 それらと手紙をビニール素材のおしゃれめな手提げ袋に入れて口の部分を閉じる。手持ち部分におしゃれなタグやリボンなどをつけてセンイルソンムル感を出す。
3 そしたら、全体をまたプチプチで包んで、段ボールに入れる。隙間があるようなら余ったプチプチなどを詰めて中で荷物が動かないようにする。
4 段ボールを閉じる。両端と真ん中部分を補強するような形で閉じる(王の字貼りというらしい)
こんな感じでわりかし厳重に梱包しました。このとき私は、とにかく輸送中に下積みされようが投げられようが、中身にダメージがいかないようにとばかり考えていたのですが、国際郵便では場合によっては中を開封して見られることがあるので、厳重すぎて中身が見にくい梱包も注意が必要みたいです。
来年のセンイルまでには透明かつ映える感じの梱包術を身につけたいですね。2021の目標。
⑤送る
ここまで来たらあとは送るだけです。
おそらく、国外に荷物を送る方法としては一番オーソドックスと思われるEMSを使って送りました。
ただ、2021年1月よりアメリカ宛の荷物は伝票のデジタル化が義務化され、それ以外の国に送る場合でも、手書きの伝票では郵送ができない可能性が出てきてしまいました。
伝票をネットで登録する必要があるのですが、国際郵便マイページサービスから手続きを行うことでできます。会員登録もできますが、しなくても利用はできます。
ここら辺の詳しいやり方は、おそらくEMS初心者の私よりも送り慣れた先駆者たちがわかりやすくブログにまとめてくれていたり、郵便局のホームページが参考になるので、検索して見てください(恒例の他力本願)
ただ、この国際郵便マイページサービス、2020.11時点でハングル入力ができないんですよね…英語で住所を書けば大丈夫ですが、改修してくれないかなあ。
伝票の登録ができたら、伝票発行用のQRコードがメールで送られてきます。あとは、荷物を持って郵便局へ。郵便局にある「ゆうプリタッチ」という機械で先程のQRコードをスキャンしすれば伝票が印刷されます。伝票が印刷されたら、貼らずに荷物と一緒にカウンターに持って行き、発送手続きをしてもらいます。
⑥届くのを待つ
あとは無事に着くことを祈ったり、EMS伝票の控えを見てニヤニヤしたりする日々です。
荷物は日本郵政のHPの追跡サービスで追跡可能です。コロナの影響で最悪1ヶ月かかると脅されていたのですが、結局19日に発送して23日に事務所へつきました。誕生日プレゼントと言いつつクリスマスプレゼントになっちまった。へへ。
また、韓国についてからは、日本郵政の追跡サービスより、韓国の郵便局の追跡サービスの方が情報が早いです。しかも、配達員と受取人とのお名前までわかってしまう。荷物を無事届けてくれた名前しか知らない韓国の配達員さん、ありがとうございました…。受取人は事務所のスタッフさんと思しき方でした。宛先との続柄が会社の同僚になっててちょっと面白かったです。
なんだか、日本の片田舎から送った荷物が韓国の大都会ソウルにどんぶらこと運ばれる過程は見ていてとても不思議な気持ちになりました。
こうしてわたしの初ソンムル送り計画は無事終了しました。
と思うじゃん
いや、これは、わたしの幻覚だと、思うんですが
前記事にも書いた通り、1月7日に誕生日にペンカフェから贈られたケーキ等の認証ショットを推しが上げてくれたのですが…
ちょっとしか写ってなくて、本当に本当にわたしの思い込みだと思うんですが
わたしがあげたグラニフのシャツ、きてくれて…る…?
…?………??????????
シャツの形状と襟元裏のちょっと見える柄がそれっぽいというだけで、確信が持てなくて、まじでわたしの幻覚だと思うんですけど…ちょっと本当にびっくりしすぎてスマホ投げちゃってヒビが増えました… というか今思い出しても泣けてきます…
ペンカフェの写真は転載禁止なので、他オタクに「は?それ幻覚だよ?」ってジャッジしてもらうことも叶わず、まじで自分の思い込みだと思って生きていくしかないんですが、オタクには思い込みも必要だし、確信が持てないと後輩に相談したら「確信持てたら先輩嬉しすぎて死んじゃうからきっと推しの配慮ですよ」と言われたので、強く生きていこうと思います。ウケる。すぐ死ぬ先輩だと思われてる。
仕事も忙しいだろうしこの頃ソウルは雪がやばいし、色々大変だろうに、ファンからのプレゼントを律儀に使ってくれるなんて、本当に本当に優しくて素晴らしい方なんだなって感激したし、推し、演技も最高声も最高で性格も最高かよ、と好きの再認識をしました。むり、ほんと好き。これからも応援させてください…うう…ううう…
推しにプレゼントを贈るという行為は、「何かあげる」という気持ちよりも「何かもらっていただく」という気持ちを忘れないことが大事だと個人的に思っています。あくまで、ファンレターやプレゼントを受け取る行為はファンサービスの一環で、贈るこちら側の自己満でもあります。だからこそ、推しに負担になりにくい選択をしたいし、迷惑にならないように準備はしっかりしなければ…と改めて思いました。
とはいえ、来年は何送ろっかなあ!と既にソワソワしてしまうぐらいソンムルを送るのは楽しかったです!!お正月に、最近ソンギュさんが料理にハマっているをいう情報を得たので、来年は本格蕎麦打ちセットでも送ろうかな(大迷惑)
그럼 여러분 어덕행덕 하세요💪
안녕!